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フライデー・ナイト・ミュージアム [アート]

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上野の東京国立博物館でナイト・ミュージアムのトークライブがあった。「視るをデザインする」というテーマ。NPO法人インビジブルの林暁甫さんの司会でアーティスト鈴木康広さんと、東博デザイン室長の木下史青さんがゲストだった。

「自然」に対して、アートはそもそも「不自然なこと」と定義する鈴木さん。公園によくある「グローブジャングル」という地球型の回転遊具を夜間に回して、それをスクリーンとして、昼間に撮った子どもたちの遊ぶ姿を投影する作品を手始めに、独自の視点から創造したアート作品の紹介があった。そのどれも着眼点が面白い。「ファスナーの船」は、ファスナーの形をしたラジコンの船を池に走らせて、その尾を引く波紋が池の水面を「開いている」ように見せる。瀬戸内の海では、普通の船舶をファスナー型に改造して、海を「開いて」みせた。「まばたきの葉」は、目のまばたきを人生に見立て、落ち葉のように浮遊させた。

東博の木下さんは、かのジョー・プライスのコレクション展や、阿修羅展などの展示・照明を手がけたスペシャリストで、かつて中学3年生の国語教科書に、そのプロの仕事を描いたエッセーが載ったことがあるという。

「土偶からパンダへ」というセッションでは、東博の井上洋一・学芸企画部長とエッセイスト・ラジオパーソナリティーの藤岡みなみさんが対談。藤岡さんは、「土偶女子」の代表ということで、井上さんと二人で土偶ラブを炸裂させていたが、体形は予想していた土偶ではなくて、KAWAII女子であった。遮光器土偶、中空土偶、縄文のビーナス、仮面の女神、みみずく土偶と、いろんなニックネームがあるのを知った。土偶の国宝は現在5つで、函館の中空土偶は北海道で唯一の国宝なんだとか。トリビアがいっぱいの博物館トークだった。


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