ライアー [読書日記]
大沢在昌さんのアクション・ハードボイルド。美しき妻であり母親が冷徹な暗殺者として、悲しき真実に迫る。
かつて新宿鮫シリーズにはまったが、今回は女性が主人公とあって少し趣が違った。それにしても大沢さんの銃器の知識の豊富さには驚かされる。ガンマニアとして、東南アジアなどで実際に射撃したりして、長年取材してきたと、聞いたことがある。グロック36だの、コルトM1911だの、読む方ももう少し銃の知識があれば、もっと物語を楽しめたかも。屋内射撃場には、強力な換気扇が不可欠で、それは銃を発射すると、有害な火薬の燃焼ガスと、銃弾の鉛の破片とガンオイルが放出されるからという。
オッカムの剃刀という言葉を知った。複雑な理由をつけようとしても、物事はほとんど単純な理屈で動いているといった意味らしい。
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