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日本文学盛衰史 [シネマ&演劇]

高橋源一郎さんの原作を、平田オリザさんが演出した青年団第79回公演を吉祥寺シアターでみた。「文学とは何か、人はなぜ文学を欲するのか」。明治の文豪たちが登場人物として出てくる。森鴎外、夏目漱石、北村透谷、坪内逍遙、樋口一葉、島崎藤村、田山花袋、正岡子規。作品を読んだことはなくても教科書でみたことのある名前がずらり。彼らが集まったお通夜の場で、世間話風に話に花を咲かせる。

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いわゆる文壇の中にはもちろんヒエラルキー、秩序があり、好き嫌い、派閥もあったであろう。そんな人間的な世間の中で、話し言葉による小説を切り開いていく。自分の内面、こころを言葉によって表現する。作家たちの模索、苦悩しながらの創作が今の日本語を作り上げてきた。


青春群像劇という形をとりながら、ブンガクというものの役割や、現代における文学の役割を問う。原作の高橋さんは、舞台をみて「こんな鉱脈があったとは」と感心している。原作を一度、読んでみようと思う。平田さんは会場の受付にいて、終演後もロビーで感想を聞いていた。

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