星の王子さま [シネマ&演劇]
Project Nyxの公演を池袋の東京芸術劇場で見た。寺山修司がかの有名なサン・テクジュペリの星の王子さまを舞台にした。その原作を宇野亜喜良の構成・美術と金守珍の演出で料理した。
見えるものを見ない、見えないものを見る。現実と夢、真実と幻想、地獄と天国。元売春宿のホテルを舞台に、大人の童話と寺山ワールドが交錯する。
若林美保、ヴィヴィアン佐藤、エロチカ・バンブー、フラワー・メグ、中山ラビといった、往年のミューズたちが一芸を披露する。流れたジュリーのヒット曲「サムライ」の歌詞が心に残る(阿久悠の作詞、やっぱりすごい)。
劇中の説明では、寺山版では最後、物語の舞台のホテルが崩れ落ちてラストだった。現実世界の出来事が劇場化してフィクションを追い越してしまっている2018年版では、むしろ原作の「星の王子さま」のピュアなラストを生かしたという。
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