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ガンジスに還る [シネマ&演劇]

インドにあるヒンズー教の聖地・バラナシ。沢木耕太郎の深夜特急にも出てきたというが覚えていない。一度はインドの大地を踏んで放浪してみたかった。人生観が変わるという話を何度も友人らから聞いたものだ。

バラナシで人生の最期を迎えることはインドの人たちにとって最大の喜びだという。主人公の父親がある日、死期を悟り聖地へ行くと宣言する。戸惑う家族、仕事人間の息子が付き添い、バラナシの「解脱の家」に逗留することに。ガンジス河のほとり、悠久の流れにほぐされるように、次第に親子のわだかまりは消えていく。

ヒンズー教では、逝くことを魂が自由になる、という表現を使っていた。遺体はガンジスのほとりで荼毘に付される。日本人とは宗教観や習俗は異なるところもある。死期を悟った象はひとり群れを離れ象の墓場に向かう。迷惑をかけずに逝きたいという、父親の言葉が心に残る。終末期をどう過ごすか、周囲の看取りはどうあるべきか、など課題はどこでも一緒なのだ。

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