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天皇誕生日の一般参賀 [雑感]

23日に天皇誕生日の一般参賀に行ってきた。平成最後だし、自らも節目の歳を迎えたし、皇居も近くだし、あまり寒くもないし、と思い立って、朝7時に家を出て7時半には和田倉門に着いた。夜があけたばかりなのにすでに長い列。坂下門方向に向いて2列目の最後尾に並んだ。きっと天皇を崇拝しておられるのだろうと思しき団体の方から日の丸の小旗をもらい、警視庁の警備の人たちに従い、じっと列が動き出すのを待つ。テレビのクルーがすぐ前に並んでいる白髪の老人を密着取材するらしく、しきりに打ち合わせをしていて忙しない。業界人特有のぞんざいさが滲み出ているカメラマンがとても鼻についた。

1時間ほどしてようやく荷物、身体チェックのテントへ誘導される。荷物検査で時間を取られないよう手ぶらで来た甲斐があり、迅速に関門を抜け、二重橋前の広場の行列に並べた。早朝参賀1組に入れたようで、10時25分の開門までさらに1時間待機する。一番先頭には日の丸の法被を着て、天皇陛下を寿ぐ幟を掲げた団体の人たちがいたが、ほかは皆一般ピープル。家族や夫婦で連れ立ってという感じが多く、お年寄りは思ったより少なかった。

開門と同時にゆっくりと列が動き出し、立派な彫刻が厳かな橋を渡り皇居内へ。昔の江戸城なので入れば坂道で、掃き清められた庭園や城壁などを見て歓声が上がった。二重橋を渡り、いよいよ皇居内の広場に入る。お出ましがあるガラス張りのベランダがすぐに目に入る。後方にはテレビカメラの列が陣取る。思ったより広く、そんなに押し合いへし合いすることもなく、すんなりと中央の前方をキープできた。両サイドに大型モニターがあり、諸注意が表示されるが、日本語の他には英語と中国語だけで、ハングルはなし。どういう基準なのだろう。

雨がぱらつく中、待つことしばし。天皇陛下はじめご一家のお出まし。歓声と小旗を打ち振り、祝福した。天皇陛下万歳と大声で叫ぶ人たちは一部で、おめでとうございますと声をあげる人が多かった。自分も天皇陛下万歳と叫ぶのには抵抗がある。心の中で大変でしたね、お疲れ様でしたと呟いた。

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陛下のお言葉を聞いて思った。平成の30年間、大きな災害が続いたが、戦争がなかった時代として、平成が終わりかけていることだけは本当によかった。政治は疲弊し、権力者は肝心なことは誤魔化し、偽善的で不誠実な言質ばかりが目立つ。不愉快な今の日本に皇室という制度が残っていてつくづくよかった。トランプの米国、マクロンのフランスの現状は決して人ごとではない。国民統合の象徴として、国家元首として、政治的権限を持たない天皇が存在する。国の未来を考えるとき、そうした幸運を思わずにいられない。


タグ:二重橋 皇居
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