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東京ノート [シネマ&演劇]

青年団第81回公演「東京ノート」を吉祥寺シアターで見た。平田オリザ作・演出。1994年の初演以来、13ヶ国語に翻訳され、世界16カ国以上で上演されてきたという。美術館のロビーに来る様々な人たち、夫婦、きょうだい、恋人、同僚などの会話が交錯する。それが芝居になっている。

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今から15年後の世界、欧州で第3次世界大戦が起き、著名な芸術家の作品が日本の美術館に疎開してきている。この美術館にはフェルメールの作品。グローバル化した世界であっても、遠い欧州の戦地。反戦パレードや現地に派遣される一部の人を除けば、プライベートな日々は変わらない。親子や夫婦の間の軋轢や、男女の行き違い。流れてゆく日常にこそ、人々は心を砕き、小さな幸せを探して彷徨う。

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平田さんによると、「見ること」も一つのテーマ。展示された絵を誰と見るか。世界最後の日、誰と一緒に見たいか、あなたにとって大事な人は誰か、そう問うている。美術館でゆっくり鑑賞できる、それは平和の証。大きな意味では、平和の大切さを訴えてもいるのだ。
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