無影燈 [読書日記]
渡辺淳一の「無影燈」を読む。病院を舞台にした恋愛小説で、かつて「白い影」というタイトルでドラマにもなった。1970年代の渋谷、池尻あたりの病院の設定で、腕の立つ外科医のふしだらな行動の裏にある秘密と、彼女である看護婦との関係がシリアスに描かれる。
昭和の時代にサンデー毎日に連載された話題作だけあって、エロティックな場面もたっぷり盛り込まれている。清純派の女性歌手が妊娠中絶したり、銀座のクラブのホステスと浮気したり、週刊誌のゴシップネタ的なエピソードも次々出てくる。今の時代でもこういうことはあるかも、と思わせる。
医療小説の古典みたいなところもある。院長は診療報酬のことを一番に考え、患者の生死と向き合う医師は、医学的に無駄な治療でも患者とその家族に納得してもらうため、最善の治療を続ける。文中に出てくる「いかに殺すか」を考えるのも医者の仕事だという言葉は怖ろしいけれど、なるほどと思う一面もある。ちなみにドラマで主役の医師を演じたのは田宮二郎、彼女の看護婦は山本陽子。このほか中野良子、中山麻理らが出演していた。
昭和の時代にサンデー毎日に連載された話題作だけあって、エロティックな場面もたっぷり盛り込まれている。清純派の女性歌手が妊娠中絶したり、銀座のクラブのホステスと浮気したり、週刊誌のゴシップネタ的なエピソードも次々出てくる。今の時代でもこういうことはあるかも、と思わせる。
医療小説の古典みたいなところもある。院長は診療報酬のことを一番に考え、患者の生死と向き合う医師は、医学的に無駄な治療でも患者とその家族に納得してもらうため、最善の治療を続ける。文中に出てくる「いかに殺すか」を考えるのも医者の仕事だという言葉は怖ろしいけれど、なるほどと思う一面もある。ちなみにドラマで主役の医師を演じたのは田宮二郎、彼女の看護婦は山本陽子。このほか中野良子、中山麻理らが出演していた。
2020-06-21 14:23
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