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ごめん買っちゃった [読書日記]

漫画家・吉田戦車のエッセイ本。行きつけの書店でたまたま手にとって読み始めたら、なかなか面白い。誰にでもある「物欲」を淡々と綴っているのだが、そこはかとない可笑しさがあって、というか自分でも思い当たるフシが結構あったりして、クスッと笑ってしまう。妻の伊藤理佐さんとの絡みも絶妙で、イイ感じだった。

漫画週刊誌を開いて、吉田戦車の連載があれば、欠かさず読んではいたが、大ファンという訳ではなかった。でも、頭のどこか片隅にカワウソくんがいたのだろう。いつの間にか、伝染っていたんだなあ。

買い物自体も好きだけれど、欲しいものがあって、実際に店を回ったりして品定めをし、買おうかどうしようかと迷っている過程が好き、と筆者は後書きで書いている。分かるなあ、その気持ち。例えば、いいフライパンが欲しくて、買っては失敗し、次にまた新製品を見つけたりして、頭の中は「フライパン祭り」になる。欲しいもののことで頭がいっぱいになる。何もかも投げ出して、全身で買いたい気持ちになる。たまにそういう状態になることって誰にでもあるんじゃないか。「◯◯祭り」って言い方が確かにしっくり来ると思った。


ごめん買っちゃった (知恵の森文庫 t よ 6-1)

ごめん買っちゃった (知恵の森文庫 t よ 6-1)

  • 作者: 吉田戦車
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2021/02/09
  • メディア: 文庫



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