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人事の日本史 [読書日記]

遠山美都男、関幸彦、山本博文の著作。日本史研究の学者の手による新書だったが、「へえ」という話が満載で面白かった。高校時代いらい日本史の知識がいかに更新されてないか。最新の研究成果を盛り込んだエピソードで随分と日本の歴史の見方が変わった。

特に古代はあまり興味がなく勉強してこなかったこともあり、聖徳太子や推古天皇の時代の話は新鮮。憲法十七条が今の憲法とは違い、公務員の服務規程だったとは。冠位十二階の制度がそもそもの日本の人事昇進システムのはじまりだったなんて。教科書に載ってたっけ。

かの菅原道真は今でいう竹中平蔵。学者大臣として権勢を振るったが、学閥争いの中で嫉妬を買い、太宰府に流された。定説だった藤原氏の陰謀ではなく、菅家廊下を妬んだライバルの仕業だった。負け組だったのに人々の心に残り続けた平将門。戦に破れても負けなかった人って、確かにいるよなあ。歴史の向こうに思いを馳せながら、今の世の会社人生を思う。


人事の日本史 (朝日新書)

人事の日本史 (朝日新書)

  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2021/08/12
  • メディア: Kindle版



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