すずめの戸締まり [シネマ&演劇]
3・11に新海誠監督の「すずめの戸締まり」を見た。家族が不在で、たまには映画でも見るかとチケットを予約した日が3・11だった。その日だけ上映回が増えているのに後で気づいて、東日本大震災から12年の日だと思い出した。
地震の話で3・11の被災者にはストーリに複雑な思いがあると聞いていた。南海トラフの宮崎南部から四国、神戸、東京、そして東北と、物語は地震列島を北上していく。地震を起こす地底の力を表すミミズが青空に伸びていく異様な景色は恐ろしく不気味だった。かつて住んでいた東京の住居付近であるお茶の水の地下鉄丸の内線が地上に顔を出すトンネルの出口。そこからミミズが出てきて東京の空にトグロを巻く。要石から解放されたネコのダイジンが「100万人が死ぬよ」と可愛い声で囁く。恐ろしい言葉に鳥肌が立った。
要石にされた閉じ師の若者をすずめが助け出すのは予定調和のストーリーだが、母を失った幼いすずめを育てた叔母たまきとの関係、姉の娘の子育てで青春を奪われた体験は、多くの犠牲者を出した被災地ではよくある話で、同じ思いをしている人があるんだろうなと胸に刺さった。そして涙が止まらなかった。自分が被災者だったら3・11にこの映画は見たくないと思った。
地震の話で3・11の被災者にはストーリに複雑な思いがあると聞いていた。南海トラフの宮崎南部から四国、神戸、東京、そして東北と、物語は地震列島を北上していく。地震を起こす地底の力を表すミミズが青空に伸びていく異様な景色は恐ろしく不気味だった。かつて住んでいた東京の住居付近であるお茶の水の地下鉄丸の内線が地上に顔を出すトンネルの出口。そこからミミズが出てきて東京の空にトグロを巻く。要石から解放されたネコのダイジンが「100万人が死ぬよ」と可愛い声で囁く。恐ろしい言葉に鳥肌が立った。
要石にされた閉じ師の若者をすずめが助け出すのは予定調和のストーリーだが、母を失った幼いすずめを育てた叔母たまきとの関係、姉の娘の子育てで青春を奪われた体験は、多くの犠牲者を出した被災地ではよくある話で、同じ思いをしている人があるんだろうなと胸に刺さった。そして涙が止まらなかった。自分が被災者だったら3・11にこの映画は見たくないと思った。
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