アーティスト横尾忠則さんの「HANGA」作品をみるため、町田市立国際版画美術館に行った。版画の枠を超えた作品群なのでHANGAなんだとか。約250点、横尾さん独特のサイケデリックな作品が並ぶ。


なぜ横尾さんの作品かというと、寺山修司の天井桟敷や唐十郎の状況劇場のポスターに惹かれたから。あのポスターたちは、実は当時、横尾作品の最も適切な発表の場だったという。芝居のストーリーや出演者の情報を入れて、どんなHANGAポスターにまとめるか、納品は公演ぎりぎりになることがしばしばだったらしい。


インドやヒッピー、セックスアピール。かつての60、70年代のカルチャーが、アーティストのアタマの中でまざり、多様な意匠となって表現される。少年のころに夢中になったターザンや21面相なども作品にはしばしば登場する。


会場の国際版画美術館は緑あふれる芹ケ谷公園の一角にあり、休日には親子連れが弁当を広げたり、水遊びに興じたりする憩いのスポット。