水谷豊の初監督&主演作品。20代のころからアイデアを温め、40年かかって実現したという。子役から始まり、「傷だらけの天使」でブレークし、「熱中時代」、「相棒」などテレビドラマを中心にヒット作をものにしてきた役者というイメージだっただけに、タップダンスというのは少し意外だった。


300人の若いダンサーをオーディションで絞り、5人の若手メインキャストを選んだ。それはそのまま映画のストーリーと重なる。確かに選ばれただけあって、そのタップは超絶技巧。ラスト20分余のダンスは、アクロバティックな動きもあり、ショーアップされている。


でもナマのタップの舞台を観た経験からすると、やはりスクリーンでは物足りないというのが正直な感想。舞台での息づかい、歌声、演奏、観客の拍手があるから盛り上がるのだ。いつかナマの舞台で、「TAP THE LAST SHOW」を再演してほしい。