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泥人魚 [シネマ&演劇]

劇団唐組「泥人魚」の岡山公演を岡山市旭川京橋河川敷で見た。2003年度の紀伊國屋演劇賞、鶴屋南北戯曲賞などを受賞した唐十郎の作品。21年ぶりの再演ということで岡山まで足を伸ばした。


長崎の諫早湾干拓事業から想を得た。鉄板がギロチンのように海を仕切る情景、泥の干潟が舞台に再現される。諫早出身の浪漫派詩人・伊東静雄をもじった伊藤が営むブリキ屋を舞台に騒々しく時にユーモラスで、時にロマンチックな掛け合いが展開する。


義眼や人魚の鱗、柱時計など、唐の好むモチーフが次々と出てきて、物語は迷路に迷い込んでいく。紅テントの中で200人近い観客は足腰の辛さに耐えながら、必死に2時間余りの舞台に集中する。福本雄樹、大鶴美仁音、稲荷卓央、藤井由紀、久保井研らが対峙し、一気にクライマックスに傾れ込んでいく。俳優と観客の熱量が一体となって盛り上がる、ここにテント芝居の妙味があると改めて思った。


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河畔にある世界で初めて空を飛んだ表具師の碑!


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