英国テート・コレクションからの「ヌード」展を横浜美術館でみた。目玉はロダンの彫刻「接吻」。男女が裸で抱き合う構図は、「抱擁」といったタイトルの方が合うかもしれないが、制作当時はセンセーショナルで展示に布がかぶせられたりしたという。


人間は人のはだかをどのように描いてきたのか。写真や映像があふれ、ネットによってさまざまな「ヌード」が簡単に見られる時代。人々の想像力の翼ははばたきにくくなっているのではないか。男女の視点の違いもアートとして描かれる内容を変容させている。