50周年の寅さんを試写会でみた。今さら映画評でもない。懐かしさいっぱいで、スクリーンを見つめ、泣き笑いの2時間であった。



もらったパンフレットで初めて映画館でみた「寅次郎ハイビスカスの花」が25作目だと知る。そのころはお盆と正月の年2回、新作が公開されていて、休みの日に家族のだれかと一緒に見に行ったりしたものだ。人それぞれにそんな想い出がある映画、毎年新作が出る長寿シリーズものの、すごさを思う。



お茶の間においちゃん、おばちゃん、さくら、ひろし、寅さんがいて、にぎやかに飯を食って、必ず諍いになる。隣のおやじが割って入ってくる。寅さんの知り合い(たいていは片思いの相手)が訪ねてきて、「もう遅いので泊まっておいきよ」と勧める。お馴染みの風景がニッポンの原風景のように言われた時代だったなあと感慨に浸る。