初秋の京都・鞍馬寺に行ってきた。前夜は祇園の花見小路あたりで一杯。翌朝、天気もよかったので、行ったことのない京都の山の方へ行ってみるかと思い立った。


鞍馬の地は、葉室鱗さんの時代小説「影ぞ恋しき」で、主人公・雨宮蔵人が妻の咲也と居を構えたところ。鞍馬天狗や、源義経の縁の地でもある。京都駅のコインロッカーに荷物を預け、JR奈良線、京阪電車、叡山電鉄を乗り継ぐこと1時間弱、鞍馬駅に着いた。さっそく天狗のジャンボお面がお出迎え。



鞍馬山はまだ紅葉には早いものの、さわやかな秋晴れとあってハイカーたちもぼちぼち。この日は鞍馬・貴船ハイクが予定されていたが、コース近くで熊が目撃されたとの情報があり、急きょ中止のお知らせが出ていた。



山門から鞍馬寺に入山。歩いて30分の労を惜しみ、ケーブルカーで本殿へ。本殿前の金剛床は気が集中するパワースポットとして有名で、しばしそこに立ち天を仰いでパワーを浴びた(気になった)。狛犬ではなくて虎が鎮座していて、二匹並んだ土鈴の「福虎」がお守りとして売っていた。その表情が結構かわいくて、900円払ってお土産に。ちなみに虎は毘沙門天のお使いらしい。



メーンは、霊宝殿にある国宝・毘沙門天像。ガラスケースの向こうではなくて、座敷に飾られていてそばに座ってお参りできる。朝早かったこともあり、行列もなくしばし仏像を独り占め。見学ノートにも書き込み、心安らかなひとときを過ごした。