「人工知能の見る夢は」と題したAIショートショート集を読む。人工知能学会の学会誌に掲載されたSF作家のショートショートをテーマ別にまとめ、それに専門家が解説を付けている。知能、心、人間とコンピュータの違いなどについて、SFは古くから思考実験を行なってきた。対話システム、自動運転、環境にある知能、ゲームなどでAIが現実社会に影響を与えつつある時代。SF作品に書かれたことがSFではなくなりつつある世界を改めて実感する。


一部導入されている自動運転は、経済の活性化と高齢社会の課題解決に大きな期待がかかる。チャットGPTは事務処理や創作補助に可能性が見出されている。著作権や倫理面での課題は多々あるものの、AIなしの未来はもはや想像できないところまで来ている。よく出来たショートショートを読みながら、そんなことを考える。


ショートショート集が文春文庫になったのは2017年。すでに7年近く経っていて、秒進分歩のデジタル社会ではAI専門家の解説文もかなり時代遅れになっているのかも(門外漢の自分には目新しい話ばかりだったが)。とはいえAIの入門には楽しい一冊だと思う。





人工知能の見る夢は AIショートショート集 (文春文庫)



  • 出版社/メーカー: 文藝春秋

  • 発売日: 2017/08/04

  • メディア: Kindle版








AIが書いたAIについての本



  • 出版社/メーカー: フローラル出版

  • 発売日: 2023/03/20

  • メディア: 単行本








生成AIは電気羊の夢を見るか?



  • 作者: 増田 悦佐

  • 出版社/メーカー: ビジネス社

  • 発売日: 2023/09/25

  • メディア: 単行本(ソフトカバー)