荷風になりたい [読書日記]
ビッグコミック連載中のまんが「荷風になりたい」(原作倉科遼、作画ケン月影)を気に入って読んでいる。東京の下町に住み、浅草や向島あたりの色街を徘徊した作家の生き方を描く。究極のオスまんがというキャッチフレーズで、不良老人指南というサブタイトルがつく。大正から戦前の昭和だから、東京にもまだ江戸の風情が残っていたろう。まんがでは好色な場面も多々出てくるが、その底流には粋とロマンチシズムがある。このブログのタイトルはそもそも永井荷風の「断腸亭日乗」をもじったもの。荷風のような老人になるのが自分にとって一つの目標だ。まんがの人気を見ると、自分と同じ考えの諸氏が意外と多いのかとも思う。不良老人になるというのは、嵐山光三郎も以前から推奨しており、普段からちゃんとした心がけを持たねばならないと力説していた。それは、日常をおもしろがる、好奇心を維持すること。不良老人への道は険しい。
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