愛しのアイリーン [シネマ&演劇]
贔屓にしている安田顕主演の「愛しのアイリーン」を日比谷のシャンテシネマでみた。知らなかったが、ビッグコミックスピリッツに新井英樹さんが連載していたマンガが原作という。農山村の過疎、高齢化と嫁不足、外国人労働者の移住など、社会問題を真っ向から捉え、話題になったらしい。
吉田恵輔監督による映画化は、暗くなりそうな話を、安田演じる四十男の焦りと滑稽さをうまく描いていた。安田が「お○んこ!」と叫び、職場やスナックのお姉さんにむしゃぶりつく様は、まさに快演。フィリピンの嫁・ナッツ・シトイとの、日本語ができないゆえのコミュニケーションのもどかしさもおかしみが出ていた。
フィリピーナを妻にする人たちは、身近に普通に居る。夫に先立たれたり、逃げられたりして、母子家庭になるケースは枚挙にいとまがないだろう。映画は、いろんな騒動をデフォルメした娯楽作だが、現代のリアルな嫁取り物語でもある。
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