宝島 [読書日記]
この度の直木賞をとった真藤順丈さんの「宝島」を読んだ。普天間基地移転のための辺野古埋め立て工事について沖縄県民投票が告示されたことが頭にあったのか。タイミンングよく手に取ることになった。
戦果アギヤー。米軍基地から資材や食糧を盗み出し、飢えた民衆に配る。伝説の島のヒーロー・オンちゃんと仲間たち(グスク、レイ、ヤマコ)の青春群像劇だ。コザを主舞台にウタキやノロといった土着の言い伝えが残る暮らしと、一方で米軍相手の歓楽街での生き様も活写する。学生時代から何度か訪れた沖縄の海、基地のある町を思い出しながら読み進めた。
米国の信託統治から日本本土への復帰。ドルから円に代わっても、基地は残った。街を分断する金網はそのままで、米兵が起こす事件・事故が減ることはなく、数え切れない人たちが犠牲になり続けている。沖縄ヤクザの抗争も盛り込まれていて、エンタメ小説として面白く読んだ。でも、何一つ変わらない沖縄の現実に痛切な思いもあらあめて募った。
戦果アギヤー。米軍基地から資材や食糧を盗み出し、飢えた民衆に配る。伝説の島のヒーロー・オンちゃんと仲間たち(グスク、レイ、ヤマコ)の青春群像劇だ。コザを主舞台にウタキやノロといった土着の言い伝えが残る暮らしと、一方で米軍相手の歓楽街での生き様も活写する。学生時代から何度か訪れた沖縄の海、基地のある町を思い出しながら読み進めた。
米国の信託統治から日本本土への復帰。ドルから円に代わっても、基地は残った。街を分断する金網はそのままで、米兵が起こす事件・事故が減ることはなく、数え切れない人たちが犠牲になり続けている。沖縄ヤクザの抗争も盛り込まれていて、エンタメ小説として面白く読んだ。でも、何一つ変わらない沖縄の現実に痛切な思いもあらあめて募った。
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