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ある男 [読書日記]

平野啓一郎さんの話題作「ある男」を読了した。結婚した相手がまったくの別人だったという奇妙な話から始まり、自分の辛い過去を消したい、人生をリセットしたいという、誰にでもありそうな願望が物語を展開させていく。

読み終えて思うのは、人の幸福というのは何だろうかということ。自らを振り返ってみると、家族がそろってワイワイと食卓を囲む、そんな平凡なひとときこそ、幸せを実感したりする。幼少期に親に虐待を受けたりした過去があれば、穏やかな毎日こそ、幸せと感じるだろう。

小説では、在日の登場人物がおり、ヘイトスピーチや関東大震災時の朝鮮人大虐殺のくだりも出てくる。殺すべき対象かどうか、「15円50銭と正しく発音してみろ」と屈辱的な命令を受けたという逸話もあり、ついこの前見た映画「金子文子と朴烈」でも出てきた、印象的なシーンを思い出した。偶然とはいえ、わずかな期間に見たり読んだりしたもので同じ話が出てくるのは不思議な気分だ。


ある男

ある男

  • 作者: 平野 啓一郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/09/28
  • メディア: 単行本












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  • メディア: ホーム&キッチン



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