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蛇姫様 わが心の奈蛇 [シネマ&演劇]

新宿梁山泊第65回公演「蛇姫様」を新宿・花園神社の特設紫テントでみた。1977年九州・筑豊田川のボタ山で、嵐の中1000人の観客を集めて行われたという伝説の演目。朝鮮半島から北九州・小倉への死体運搬船で生まれた姫の出生をめぐる物語が濃密に展開する。

唐十郎が「二都物語」ソウル公演の船旅で着想を得たという。国籍や戦時暴力、戦災孤児‥‥。日韓間で尾を引いてきた問題を想起させるエピソードが作品の中でストレートに出てくる。叙情よりも社会性が表に出てくるという点で、今までみてきた唐作品とは少し異なった印象を受けた。

水島カンナはてんかん持ちのヒロインあけび役をまさに迫真に迫る演技で魅せた。お色気場面も含め、コンプラのうるさい電波では流せない、舞台ならではの表現を堪能できた。小林少年の申大樹もキレのいい動きが気持ちよかった。ベテラン三浦伸子はさすがでしたね。産みと海。3幕3時間近い舞台は上と下の間を水路が仕切る仕掛けで、水しぶきが客席にかかる度に大歓声。大仕掛けのクライマックスも幽玄な境内の雰囲気が出ていて、なかなかの見ものだった。

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