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海の歴史 [読書日記]

フランスの知性ジャック・アタリの著作を読む。海を支配した者が世界を支配してきた歴史を辿る。フランス人なので、何より「なぜフランスが海を支配するチャンスを活かせなかったのか」という論点が何度も出てくるが、世界を視野に海を巡る人間の活動を語る視点は新鮮であり、なるほどとうなずく指摘も多かった。

海上交通や海底ケーブル、さまざまな資源のことなど、普段はあまり意識しない。しかし海は陸上に比べれば遥かに安全に、しかも大量に物を移動させることができる。これだけIT技術が発達しても大陸間をつなぐケーブルは情報の命綱であることに変わりはない。

未来に向けて人類は宇宙への進出に夢中になっている。だが人類の持続的発展、もたらす利益が海にあることは多くの人々が気づいていないと言う。深海はじめ広大な海にはまだまだ未知の世界が広がっている。汚染や資源の乱獲など、ようやく警鐘を鳴らすようになった世界の動きに無関心ではいられないと、改めて思った。



海の歴史

海の歴史

  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2018/09/28
  • メディア: Kindle版



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